この記事は有料記事です
（残り約3,500文字）
-
【スマホで読める実験医学】臓器特異的な交感神経投射が内臓機能を調節する
550円
550円
臓器特異的な交感神経投射が内臓機能を調節する
Molecular organ regulation by sympathetic neurons
Wang T, et al：Nature, 637：895-902, 2025
Tongtong Wang/Yuki Oka：Division of Biology and Biological Engineering, California Institute of Technology（カリフォルニア工科大学生物学・生物工学部門）
10.18958/7721-00003-0001919-00
自律神経系は交感神経系と副交感神経系を通じて脳と身体の機能を統合するが，特に交感神経系の細胞・分子レベルでの理解は限られている．本研究では，腹腔-上腸間膜神経節（CG-SMG）の個々の内臓器官に対する神経支配パターンを解析し，分子的に異なる交感神経集団を同定した．各神経集団は分泌器官へ選択的かつ排他的に軸索を投射しており，一部の神経集団は消化管輸送を制御し，別の集団は消化やグルカゴン分泌を腸管運動とは独立して調節することが明らかとなった．本研究の結果は，交感神経系の分子的多様性と内臓機能のモジュール的制御を示唆している．
関連コンテンツ
