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ハイリスク・ハイリターンの勧め? 迷ったら挑む,無鉄砲アメリカ独立記録

University of Washington
浜崎伸彦(Nobuhiko Hamazaki)
10.18958/7769-00006-0006102-00

はじめに

初めまして,浜崎伸彦と申します.現在,University of WashingtonにてAssistant Professorをしております.いきなりですが,「どうやってたった1つの受精卵が,われわれ人間のような複雑な身体に変化していくのか」「なぜ,いつも人間らしい姿へと決まった形に発生していくのか」を想像したことはありますか? 私たちはこうした疑問に答えるために,発生現象がどのように制御され,ときには失敗しながら,それでも再現性良くヒトの身体が出来上がるしくみを探るために,多能性幹細胞(ES/iPS細胞)を駆使してなんとか理解しようとしております.

海外へ飛び込むか,それとも日本に留まるか

私は2020年まで日本の林克彦教授のもと,ポスドクとして多能性幹細胞から卵子(卵母細胞)を作製する研究を5年間しておりました.研究自体はとても楽しく寝食を忘れ研究に没頭していたのですが,ときどき“このままでいいのか?”という謎の不安に苛まれていたのです.

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