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第7回 図の作り方(後編)

谷内江 望
10.18958/7769-00033-0006106-00

本連載では,著者(谷内江)が短い(しかしながら現代における)アカデミアでの研究生活の中で見つけてきた豊かに生きるための交渉術,論文・グラント執筆,プレゼン,ジョブハンティングにおける各種テクニックを共有する.

 

本連載のテキストは,実験医学編集部が著者(谷内江)へのインタビューを元に構成したものを,著者が加筆・編集して確定する形式を採用している.編集部ではインタビューでの雰囲気や感じたニュアンスを優先してテキストを作成しており,その結果,傲慢と思われたり誤解を招きかねない表現で著者も看過している部分があるかもしれないため,ご了承いただきたい.

前編では図がレビュアーや読者に対して達成すべきことと,ごく基本的なレベル1の「必ず守られるべきルール」について解説した.これらに従って作るだけで,かなり見やすくて綺麗な図を作れるようになるだろう.そうやって何度か作っているうちに,自然と良い図の作り方が身についてきて,ルールに従わない図がなぜ不快感を伴うのか共感してもらえるようになると思う.この作業は,必ずしも自分で全部を完璧にやらなければいけないわけではない(個人は完璧にはなれない).私の研究室でも,私が気が付かないような点で審美的な改善を指摘してくれるようなメンバーが何人か出てくるようになってきた.こういったルールを仲間内で共有してお互いにアドバイスし合えるようになるのが理想だと思う.

ここで,レベル1の項目について身に付いているか確認するために,あるいはあなたが前編を読んでいなくても図を作るセンスがあるか確認するために演習問題をやってみたい.

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