スマホで読める実験医学
550円

細胞間相互作用をモデルする神経系アセンブロイド

Neural assembloid for modeling complex cell-cell interaction
今泉研人,三浦悠樹
Kent Imaizumi1)2)/Yuki Miura1)2):Department of Psychiatry and Behavioral Sciences, Stanford University1)/Stanford Brain Organogenesis Program, Wu Tsai Neurosciences Institute & Bio-X2)
10.18958/7783-00036-0006121-00

われわれの体を構成する種々の臓器は複雑な細胞間相互作用によって,その機能を発揮する.とりわけ中枢神経系においては,発生過程における細胞移動や,複数の脳領域間を結ぶ神経回路形成などの相互作用が重要な働きをもち,これらの過程が神経発達障害や神経疾患において障害を受けることが知られている.近年では,複数の神経系オルガノイドを試験管内で共培養・結合(アセンブル)させることで,ヒト神経系の細胞相互作用をモデルすることが可能となってきた.この神経系オルガノイドをアセンブルさせた「アセンブロイド」を用いた研究について,開発の歴史から最新の知見,将来の展望について紹介する.

神経系オルガノイド,アセンブロイド,細胞間相互作用

この記事は有料記事です

(残り約7,300文字)

  • 【スマホで読める実験医学】細胞間相互作用をモデルする神経系アセンブロイド
    550円