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TCR/CAR相互作用を利用した新しいロジック回路の開発と治療応用

Development of novel logic circuits and therapeutic applications utilizing TCR/CAR interactions
10.18958/7863-00001-0006242-00
近藤泰介
Taisuke Kondo:慶應義塾大学医学部先端医科学研究所がん免疫研究部門

キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法は血液がんに顕著な治療効果を示したが,正常組織に対する副作用のために固形がんへの応用は依然として困難である.一方でT細胞受容体(TCR)T細胞療法は,十分な抗腫瘍効果を発揮するTCRの同定が容易ではないため,臨床応用もいまだ限定的である.われわれは,同一T細胞上のTCRとCARの相互作用を解析し,弱いTCR刺激がCAR活性を抑制しうることを見出した1).この知見を応用し,腫瘍細胞に強い抗腫瘍効果を示すが,正常組織への副作用を抑えた新たなTCR/CARハイブリッドT細胞療法を開発した.本稿では,人工遺伝子回路の最新の知見およびわれわれが開発した受容体相互作用を紹介する.

T細胞受容体(TCR),キメラ抗原受容体(CAR),ロジックゲート,on-target/off-tumor毒性,システム免疫学

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