実験医学:多面的な解明の進む 細胞死の実行メカニズム〜アポトーシス・非アポトーシスの分子機構と疾患との関与
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実験医学 2008年12月号 Vol.26 No.19

多面的な解明の進む

細胞死の実行メカニズム

アポトーシス・非アポトーシスの分子機構と疾患との関与

  • 清水重臣/企画
  • 定価 1,800円+税
  • 2008年11月発行
  • B5判
  • 125ページ
  • ISBN 978-4-7581-0042-7
  • 販売状況: 注文可能
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アポトーシス・非アポトーシスを含む「細胞死」発動のメカニズムから死細胞の処理までを縦軸に,癌・炎症発症や自己免疫疾患,神経変性疾患,動脈硬化との関与といった角度から細胞死の多彩な様式と意義に迫ります!

《企画者のことば》細胞の生死に関する研究は,多様な生命現象や疾患病態を解明していくうえで必要不可欠なテーマである.これまでの細胞死研究はアポトーシスの分子機構解明が主要なテーマであったが,これのみでは,種々の生命現象を読み解くことは困難である.個体における細胞死を理解するためには,研究対象をアポトーシスから多様な細胞死機構へと拡大し,死細胞と生細胞との相互作用,臓器の特異性など,種々の因子を重層的に勘案する必要がある.本特集では,このような最前線の細胞死研究に関して多面的に議論を深めたい.
目次

特集

多面的な解明の進む細胞死の実行メカニズム

アポトーシス・非アポトーシスの分子機構と疾患との関与
企画/清水重臣(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
企画者の言葉【清水重臣】
細胞の生死に関する研究は,多様な生命現象や疾患病態を解明していくうえで必要不可欠なテーマである.これまでの細胞死研究はアポトーシスの分子機構解明が主要なテーマであったが,これのみでは,種々の生命現象を読み解くことは困難である.個体における細胞死を理解するためには,研究対象をアポトーシスから多様な細胞死機構へと拡大し,死細胞と生細胞との相互作用,臓器の特異性など,種々の因子を重層的に勘案する必要がある.本特集では,このような最前線の細胞死研究に関して多面的に議論を深めたい.
アポトーシスと非アポトーシス細胞死【水田 健/辻本賀英/清水重臣】
細胞死はアポトーシス細胞死と非アポトーシス細胞死に大別することができる.従来,主な生理的,病理的細胞死はアポトーシスであると考えられてきたが,最近では,オートファジーやネクローシスなどの形態を伴って進行する非アポトーシス細胞死の役割も注目されている.本稿では,これらの細胞死を概説するとともに,最近明らかにしたシトクロムc 漏出の新たな機構について記述する.
異常な4倍体細胞を取り除く新しい細胞死機構【小林洋平/米原 伸】
有糸分裂期(M 期)における正常な染色体分配の遂行は遺伝情報を次世代に伝えるために必須のイベントである.しかしながら,すべての細胞が完遂できるかというと必ずしもそうではなく,なかにはエラーを引き起こして染色体が4倍体となる細胞が生じる.このような4倍体細胞は染色体の不安定性を増大させて癌化の原因となることが知られており,何らかの機構によって除去される必要があると考えられるが,その機構は明らかとなっていない.本稿では,正常な染色体分配ができずに生じた4倍体細胞が辿る運命について,これまでの背景に加えてわれわれの最近の知見を紹介したい.
ASC:細胞死と炎症の接点で働くアダプター分子【須田貴司】
ASC は2種類のホモフィリック相互作用ドメインからなるアダプタータンパク質である.ASC は細胞質病原体センサーと考えられるN L R タンパク質とカスパーゼをつなぐアダプターとして働き,炎症性サイトカイン活性化,NF-κB 活性化,アポトーシスやネクローシスの誘導などさまざまな応答のシグナル伝達に関与する.これらの機能によって,A S C は自然免疫系の活性化に重要な役割を果たすと同時に,癌の抑制にも寄与していると思われる.一方,ASC は自己炎症性疾患の発症にも寄与している.
死細胞の貪食異常と自己免疫疾患【浅野謙一/田中正人】
われわれの生体内では毎日多数の細胞が死を誘導され,新しい細胞に置換されている.死細胞の排除にはマクロファージや樹状細胞などの食細胞による速やかな貪食が必要である.貪食されずに放置された死細胞からは有害な炎症誘発物質が放出され,自己免疫疾患の原因となることが近年明らかになった.また食細胞は死細胞を絶えず取り込むことで,死細胞に付随する自己抗原に対し免疫寛容を維持しているととらえることもできる.このアイディアをもとにわれわれは,死細胞投与により人為的に免疫寛容を誘導するモデルを開発したのでここに紹介し,そのメカニズムについて考察する.
神経変性疾患における非アポトーシスの関与【岡澤 均】
神経変性疾患において原因遺伝子産物から細胞機能障害への分子病態は急速に明らかになりつつある.一方,神経変性の最終段階である細胞死の分子機構については,典型的アポトーシスと合致しない実験結果の報告が増えている.本稿においては,細胞死の基礎的研究で注目されつつある非アポトーシス細胞死(non-apoptotic cell death あるいはタイプ2,タイプ3細胞死)と神経変性の関連を考察するとともに,われわれの提唱するタイプ3細胞死TRIAD について解説する.
マクロファージのアポトーシス制御による新しい動脈硬化治療の可能性【新井郷子/宮崎 徹】
動脈硬化巣を形成する主役となる細胞はマクロファージである.貪食細胞として,免疫細胞として,マクロファージは病態進行に深く関与している.硬化巣に蓄積しているマクロファージは劣悪な状態にあるにもかかわらず,容易にはアポトーシスに陥らない.マクロファージがその体内に無数の脂肪滴を蓄え,肥大化しながらも生きることは病態進行にとって善か悪か? そしてそのアポトーシス抵抗性は何に起因するものか? 本稿では,動脈硬化の病態進行における硬化巣マクロファージのアポトーシスがもたらす影響について解説するとともに,硬化巣マクロファージのアポトーシス抵抗性の原因となるタンパク質AIM について解説する.

トピックス

カレントトピックス
哺乳類の性はSRYとSF-1 が協調的にSox9を活性化することによって決まる【関戸良平】
鋳型非依存的RNA 合成酵素,CCA 付加酵素のRNA 合成忠実性維持の分子基盤【董 雪松/富田耕造】
IL-6 阻害による実験的自己免疫性脳脊髄炎発症の抑制【世良田聡/藤本 穣/仲 哲治】
キナーゼ複合体の受容体から細胞質移行による時空間的活性制御【松沢 厚/ Michael Karin】
News & Hot Paper Digest
ノーベル医学生理学賞:ヒト慢性感染症の起因ウイルス発見
ノーベル医学生理学賞:子宮頸癌原因ウイルスの発見
ノーベル化学賞:GFP の発見,発現,開発の歴史
「もう,アイバンクは要らない?」
容量依存性カルシウム流入の分子基盤の解明
BMS 社が仕掛けたImClone 社の買収劇,Eli Lilly 社の65 億ドルオファーで終結

連載

クローズアップ実験法
ゲノムブラウザーを用いたsmall RNA アノテーション【光山統泰】
論文英語ライティング
第5回 受動態の使い方【河本 健】
疾患解明 Overview
移植片対宿主病(GVHD)の克服は可能か?【一戸辰夫】
私の発見体験記
神経伝達物質輸送体ホモログLeuT【山下敦子】
ラボレポート−独立編−
徒然なるままに,ロンドンにて【多田正純】

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