転写がわかる

概論
統合された遺伝子発現システムの理解に向けて（半田 宏　山口 雄輝）
１　基本的な概念
２　転写制御のメカニズム
３　方法論
◆　おわりに−転写研究の過去と未来
　
基本編
第１章　エピジェネティクス（パート１） DNAのメチル化やインシュレーターと転写制御（谷本 啓司 ）
１　大きな遺伝子座が抱える潜在的問題点
２　βグロビン遺伝子座におけるドメイン構造
３　ニワトリHS4インシュレーターの特質
４　インシュレーターを定義する２つの活性は分離可能？
５　ゲノミック・インプリンティング
６　X染色体不活性化機構
◆　おわりに
第２章　エピジェネティクス（パート２）形態形成過程における エピジェネティックな転写制御の役割 （古関 明彦 ）
１　エピジェネティックな転写制御の階層性
２　エピジェネティックな転写制御の個体発生過程へのインパクト
◆　おわりに
第３章　クロマチン構造と修飾（田上 英明　中谷 喜洋）
１　クロマチン構造とヒストンテール
２　ヒストンのアセチル化制御
３　アセチル化の分子機能とクロマチンリモデリング因子
４　ヒストンのメチル化制御
５　ヒストンのリン酸化制御
◆　おわりに−“ヒストンコード”仮説とクロマチン制御因子複合体
第４章　基本転写（パート１） 転写開始前と開始反応（大熊 芳明）
１　転写開始前におけるプロモーター上での転写開始複合体形成
２　転写開始はATP依存的に起こる
３　現在の注目ポイント
４　今後の展望
第５章　基本転写（パート２）転写伸長・終結反応とプロセシング （山口 雄輝 ）
１　RNAポリメラーゼIIの構造と機能
２　CTDのリン酸化サイクル
３　転写伸長の制御
４　転写とキャッピングの共役
５　転写とスプライシングの共役
６　転写と3´末端プロセシングの共役
第６章　原核生物の転写反応（嶋本 伸雄）
１　転写とは
２　RNA合成の反応機構
３　原核生物のRNAポリメラーゼの構造と機能
４　転写開始の調節
５　RNA伸長，転写終結の調節
６　ゲノムとシミュレーション
７　新技術と新概念の試験場としての原核転写

トピックス編
１　発生と転写調節（近藤 寿人）
　１　細胞分化を理解する
　２　分化誘導
　３　転写調節因子の組合わせが分化を決める
２　転写制御による神経系の分化（矢野 真人　岡野 栄之）
　１　ニューロンへの分化とアストロサイトの分化
　２　脊髄における運動ニューロンの分化とオリゴデンドロサイトの分化
　３　おわりに
３　核内レセプターと病気（加藤 茂明）
　１　核内レセプタースーパーファミリー
　２　核内レセプター群の構造と機能
　３　転写制御因子としての核内レセプター
　４　核内レセプターと病気
４　転写ファクトリーと核内構造（木村 宏）
　１　核内における３つのRNAポリメラーゼによる転写
　２　転写ファクトリーと核内構造体
　３　「固定」された転写ファクトリー
　４　核内構造体の形成とその意義
５　遺伝子破壊法とその医学的応用（今井 剛　和田 忠士）
　１　ノックアウトマウス作製とその限界点
　２　時間・空間特異的体細胞遺伝子変異
　３　ノックアウトマウスの研究から肥満を考える
　４ 　RNAi法の基本原理
　５　持続的なRNAi効果
６　リボザイムライブラリーを用いた 網羅的な機能遺伝子探索法（須山 英悟　川崎 広明　多比良 和誠）
　１　リボザイムライブラリー
　２　ハイブリッドリボザイム
　３　アポトーシス関連遺伝子の網羅的な探索法