ヒトのタンパク質は20,000種類前後の遺伝子によってコードされていることが知られており,現在,次世代シークエンサーの普及に伴い,遺伝子レベルでの恒常性維持,疾患の理解が急速に進んでいる.一方,遺伝子がmRNAに転写され,そこからタンパク質が翻訳され機能を発揮するまでに,mRNAのスプライシングバリアントの生成や翻訳制御,タンパク質の多様な翻訳後修飾といった過程を経て分子の多様性が形成される.機能の担い手であるタンパク質のレベルで異なる分子種を「プロテオフォーム」として定義すると,ヒトの体内には数百万種類を超える異なるプロテオフォームが存在しているという試算がなされている
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DOI:10.18958/7277-00004-0000520-00