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肺や気道に免疫応答を誘導し,感染をその場で防ぐmRNAワクチン

東京医科歯科大学 難治疾患研究所 内田智士

ッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンは,新型コロナウイルス感染症に対して優れた効果を示したものの,まだ課題もある.以前の臨床検体を用いた報告で,mRNAワクチンは全身性の免疫を効率的に誘導したが,肺や気道における局所免疫の誘導は,ウイルス感染によって誘導される免疫と比べて不十分であった(Tang J, et al:Sci Immunol, 7:eadd4853, 2022).この局所免疫は感染や重症化の予防に重要であるが,ウイルスベクターワクチンの研究で,その呼吸器系粘膜への投与により,筋肉内投与と比べ,肺や気道の免疫をより効率的に誘導できることが知られていた(Afkhami S, et al:Cell, 185:896-915.e19, 2022).このような背景で,ウイルスベクターより安全面に優れたmRNAワクチンの肺投与が試みられた(Suberi A, et al:Sci Transl Med, 15:eabq0603, 2023).

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DOI:10.18958/7381-00004-0001092-00

2023年12月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2023年12月号 Vol.41 No.19
炎症老化 Inflammaging
老化に伴う慢性炎症を紐解き、加齢関連疾患の制御へ

尾池雄一,真鍋一郎/企画
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