「救急外来ドリル」掲載・2026年3月18日公開

rt-PAの投与には発症後4.5時間以内と時間的制約がありますが,何が律速段階となることが多いでしょうか.施設ごとに多少の違いがあるとは思いますが以下の3点が主な原因となることが多いでしょう.

①採血結果

検査室には毎日多くの検体が送られています.そのなかでも急いで結果を知りたいものに関しては,それが伝わるオーダーのしかたをした方がよいでしょう.具体的には直接検査室へ電話をする,検査を急ぐべき検体であることを誰が見てもわかるよう工夫をする(rt-PA用のケースに入れるなど)などがお勧めです.

採血項目の提出に不備があると大変ですので,オーダーが電子化されている場合にはrt-PA用のセットを作成しておくとよいでしょう.

②薬剤の準備

アルテプラーゼは体重ごとに使用する量が異なります.そのため,患者ごとに計算し投与量を決める必要がありますが,いちいち計算していては大変です.体重ごとの換算表を使用の際には手元に置き,さらにオーダーが電子カルテの場合にはセットを作成しておくとよいでしょう.

また,しょっちゅう使用する薬でもないため,準備に慣れないスタッフもいるはずです.使用する可能性があれば早期に準備を進めておき,検査結果などによって使用しない場合には返却する,というのがよいでしょう.

③病状説明

患者や家族への説明は必須です.もちろん,rt-PAの有効性は確立されており,必要と考えれば投与すべきと思いますが,副作用がゼロの薬など存在しません.患者さんの診療に主にかかわる者以外に,病状説明をする仲間を集め対応するようにしましょう.


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