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脳脊髄液の免疫細胞と視神経脊髄炎スペクトラム障害

Immune cells in the cerebrospinal fluid and neuromyelitis optica spectrum disorder
赤谷 律,千原典夫
Ritsu Akatani/Norio Chihara:神戸大学大学院医学研究科脳神経内科学
10.18958/7805-00001-0006164-00

脳脊髄液(CSF)は中枢神経系(CNS)における免疫動態を反映する特殊な環境であり,神経免疫疾患の病態に寄与する重要な情報を提供する.視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)では,B細胞やT細胞などの免疫細胞がCSFに流入し,特異的な活性化状態や細胞分画の偏りを示すことが報告されている.これらの変化は,自己抗体産生やCNS内炎症の成立と密接にかかわっており,NMOSDの免疫学的背景を解明する手がかりとなる.臨床検体を活用したCSF免疫細胞の解析により,CNSにおける免疫病態の理解がさらに深まることが期待される.

脳脊髄液(CSF),視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD),免疫細胞,B細胞,T細胞

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