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生命科学における実験自動化の現在と完全自動化への挑戦

Laboratory automation in life sciences: Toward full automation
10.18958/7947-00036-0006362-00
加藤 月
Akari Kato:東京科学大学総合研究院難治疾患研究所ロボット科学分野

はじめに

生命科学研究において,実験自動化は広く普及してきている.大手製薬企業に留まらず,多くの研究機関や大学においてもアプリケーションや規模に応じた独自の自動化プラットフォーム整備が進んでいる.論文を調査する傍ら細胞培養が完結し,共同研究の打ち合わせをしている間にサンプルアッセイと解析の結果が送られてくる.よく耳にする実験自動化のプランであり理想的な形である.一方で,実際には,この段階まで自動化されていることはきわめて稀であるのが現状だ.技術的にはかなりの数の実験は自動で実施できる.運用するためのソフトウェアも次々に開発されている.それでも「思っていた自動化」は依然として遠い.本稿では,生命科学領域における完全な研究自動化を阻む真の課題と,それを克服するための新しい設計概念について紹介する.

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