スマホで読める実験医学
550円

低代謝医療の夜明け―冬眠研究が切り拓く新しい臓器保護戦略

The dawn of hypometabolic medicine: new organ-protective strategies emerging from hibernation research
10.18958/7971-00001-0006386-00
砂川玄志郎
Genshiro Sunagawa:理化学研究所生命機能科学研究センター

脳や心臓,腎臓などの重要な臓器は,多くのエネルギーを消費する.そのため,虚血などで酸素や栄養の供給が不足すると,短時間で大きな障害を受ける.これまでの医療は主に「不足したエネルギー供給をどう補うか」に力を注いできたが,それだけでは救命できない場合がある.本稿では,冬眠研究から得られた知見をもとに,生体の代謝を能動的に下げ,エネルギー需要を下げることで臓器を守る「低代謝医療」という新しい考え方を紹介する.低代謝医療は単なる低体温ではなく,全身の代謝を再調整して侵襲に耐えるしくみであり,新たな臓器保護戦略として期待される.

冬眠,低代謝,QIH,臓器保護

この記事は有料記事です

(残り約7,500文字)

  • 【スマホで読める実験医学】低代謝医療の夜明け―冬眠研究が切り拓く新しい臓器保護戦略
    550円