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自己免疫性脳炎で患者由来の抗体がGABAA受容体を抑制するメカニズム

自治医科大学医学部生理学講座 統合生理学部門 中條浩一

己免疫性脳炎(autoimmune encephalitis)とは,脳への自己免疫反応によって生じる炎症性疾患であり,てんかん,運動障害,意識障害などを引き起こす.その自己免疫反応の原因となる,神経細胞表面に発現するタンパク質を抗原とする自己抗体が,近年次々と見つかってきている.その抗原のうちの一つ,GABAA受容体(GABAAR)は,抑制性の神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)を受容して開く,イオンチャネル型受容体である.2つのαサブユニット,2つのβサブユニット,1つのγサブユニットの合計5つのサブユニットから構成される

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DOI:10.18958/7149-00004-0000298-00

2022年11月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2022年11月号 Vol.40 No.18
脳をしなやかに制御するミクログリアと脳内免疫系
見えてきた起源と多様性、創薬標的の可能性

増田隆博/企画
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