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遺伝子発現プロファイルから,脳進化における終脳構造の変遷を読み解く

東京都医学総合研究所 隈元拓馬

トの脳において大きく発達した領域の一つは,脳表面を覆う皺々の大脳新皮質である.この大脳新皮質は特徴的な6層構造を有し,哺乳類のみがもち,基本的な6層構造は皺のないマウスから皺のあるヒトの脳まで共通する.哺乳類において,どのようにして皺ができたのかについて,近年研究が進んできているが,一方,なぜ哺乳類において大脳新皮質がつくられたのかに関してはいまだ謎が多い.脊椎動物の終脳は大きく分けて背側の外套(pallium)と腹側の外套下部(subpallium)に分けられ,palliumはさらに4つの領域Medial(MP)/Dorsal(DP)/Lateral(LP)/Ventral(VP)に分けられる.

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DOI:10.18958/7175-00004-0000325-00

2022年12月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2022年12月号 Vol.40 No.19
個体生存に不可欠な 本能行動のサイエンス
飲水、摂食、睡眠、体温調節─中枢と末梢のクロストーク解明に向けて

岡 勇輝/企画
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