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興隆するアルツハイマー病治療薬の開発

国立長寿医療研究センター 神経遺伝学研究部 関谷倫子

ルツハイマー病研究の分野において,2021年,抗アミロイドβ(Aβ)抗体であるaducanumabがアルツハイマー病治療薬として米国FDAで条件付き承認され,大きな話題となった.2022年11月には,aducanumabに続き,lecanemabの第三相試験結果が報告され(van Dyck CH, et al:N Engl J Med, 388:9-21, 2023),2023年1月6日には,lecanemabが第二のアルツハイマー病治療薬として(商品名LEQEMBI)FDAに迅速承認された.日本では1月16日に,開発元のエーザイ社が,アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度認知症を適応とするアルツハイマー病治療薬として,lecanemabの新薬承認申請を行ったことを発表している.難しいといわれてきたアルツハイマー病の治療薬開発に期待が高まっている.

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DOI:10.18958/7223-00004-0000412-00

2023年4月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2023年4月号 Vol.41 No.6
クローン進化 病の起源を探る
がんの不均一性はなぜ生まれるのか 正常組織はいつ・どこで変異を獲得するのか

小川誠司/企画
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