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糖鎖データベースの活用:遺伝子から疾患まで辿る糖鎖情報学

Utilizing glycan databases: Glycoinformatics bridging genes to diseases
10.18958/7929-00001-0006325-00
木下聖子
Kiyoko F. Aoki-Kinoshita:創価大学糖鎖生命システム融合研究所/名古屋大学糖鎖生命コア研究所

糖鎖は多様な単糖が分岐して連なった複雑な構造をもち,従来の配列解析手法を直接応用できない.そのギャップを埋めるため,国際糖鎖構造リポジトリGlyTouCanは,糖鎖構造に一意な識別番号を付与し,データベース統合を可能にした.GlyTouCanを中心に,日米欧の3拠点がGlySpace Allianceを形成し,オープンデータとして情報を共有している.本稿ではGlySpace Allianceメンバーのなかで最も網羅的な情報を扱うGlyCosmosの活用事例を紹介する.例えば,ST3GAL3遺伝子から関連疾患や基質糖鎖構造を特定し,さらにその構造のコアタンパク質であるMUC2から疾患や代謝パスウェイまで辿る双方向の情報探索が可能である.GlyCosmosはセマンティックウェブ技術を基盤とし,AI応用も容易であり,糖鎖科学の新展開が期待される.

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