News & Hot Paper Digest
  • [SHARE]
  • Send to Facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
トピックス

CRISPR/Cas9システムによるマウス・ヒト抗体遺伝子座の編集

東京工業大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所 董 金華,上田 宏

CISPR/Cas9システムは手軽なゲノムDNA編集ツールとして,近年たいへん注目されている.CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)/Cas9(CRISPR-associated proteinの一種)はもともと原核生物が外来遺伝子を切断し排除する機構であるが,最近では切断したい標的塩基配列を含むguide RNA(gRNA)を用いた,ゲノム上の任意配列切断と改造に幅広く応用されている(Doudna JA & Charpentier E:Science, 346:1258096, 2014).しかしこれまで,抗体産生細胞にこの技術を応用した例は報告されていなかった.獲得免疫系において抗体遺伝子はV(D)J遺伝子の再構成とクラススイッチ組換え(CSR)により再構成されるが,後者においては二重鎖切断(double-strand breaks:DSB)が必要である.生体においてはDSBがactivation-induced cytidine deaminase(AID)などの特異的酵素発現により引き起こされるが,その人為的な誘導は困難であった.ハーバード大学医学部ボストン小児病院のTaek-Chin Cheongらは,このCRISPR/Cas9を用いてマウスB細胞とハイブリドーマ,さらにヒトB細胞株抗体遺伝子座の高効率な編集に成功した(Cheong et al:Nat Commun, 7:10934, 2016).

抗体重鎖遺伝子座

.....

本コンテンツの続きをご覧いただくためには「羊土社会員」のご登録が必要です.

2016年6月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2016年6月号 Vol.34 No.9
直径100nmのメッセンジャー エクソソームは診断・治療に革命をもたらすか?

吉岡祐亮,落谷孝広/企画

新刊・近刊  一覧

細胞・組織染色の達人
脂質クオリティ
超高齢社会に挑む骨格筋のメディカルサイエンス
レドックス疾患学
理系総合のための生命科学 第4版
がん不均一性を理解し、治療抵抗性に挑む
総力戦で挑む老化・寿命研究
あなたのラボにAI(人工知能)×ロボットがやってくる
ラボ必携 フローサイトメトリーQ&A
はじめの一歩の病理学 第2版
ヒト疾患のデータベースとバイオバンク
The オートファジー 研究者たちの集大成が見える最新ビジュアルテキスト
科研費獲得の方法とコツ 改訂第5版
実験医学 電子バックナンバー発売中
羊土社の電子書籍
プライマリケアと救急を中心とした総合誌 レジデントノート
Gノート