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トピックス

CRISPR/Cas9システムによるマウス・ヒト抗体遺伝子座の編集

東京工業大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所 董 金華,上田 宏

CISPR/Cas9システムは手軽なゲノムDNA編集ツールとして,近年たいへん注目されている.CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)/Cas9(CRISPR-associated proteinの一種)はもともと原核生物が外来遺伝子を切断し排除する機構であるが,最近では切断したい標的塩基配列を含むguide RNA(gRNA)を用いた,ゲノム上の任意配列切断と改造に幅広く応用されている(Doudna JA & Charpentier E:Science, 346:1258096, 2014).しかしこれまで,抗体産生細胞にこの技術を応用した例は報告されていなかった.獲得免疫系において抗体遺伝子はV(D)J遺伝子の再構成とクラススイッチ組換え(CSR)により再構成されるが,後者においては二重鎖切断(double-strand breaks:DSB)が必要である.生体においてはDSBがactivation-induced cytidine deaminase(AID)などの特異的酵素発現により引き起こされるが,その人為的な誘導は困難であった.ハーバード大学医学部ボストン小児病院のTaek-Chin Cheongらは,このCRISPR/Cas9を用いてマウスB細胞とハイブリドーマ,さらにヒトB細胞株抗体遺伝子座の高効率な編集に成功した(Cheong et al:Nat Commun, 7:10934, 2016).

抗体重鎖遺伝子座

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2016年6月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2016年6月号 Vol.34 No.9
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