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肝細胞の分化転換による新たな胆管系の構築

日本大学生物資源科学部沖 嘉尚

る種の細胞が別の細胞へ完全に変化することを「分化転換」という.かつて,成体哺乳類の細胞分化は不可逆であり,分化転換は起こらないと考えられていた.しかし,現在,生物学分野の革新的な技術によって,成体哺乳類の分化細胞をさまざまな種類の細胞へ分化転換させることが生体外において可能となっている.また,生体内でも損傷した器官において,失われた細胞が残存する他の細胞の分化転換によって補充されることが発見されており,幹細胞を介さない再生のしくみが明らかにされつつある.それでは,分化転換によって新たな器官を形成することも可能だろうか? 今回,H Willenbringらは,ヒトのアラジール症候群(ALGS)の肝臓表現型を模倣した胆管系マウスモデルにおいて, 肝細胞が成熟胆管細胞へ分化転換し,発生中に形成されなかった肝内胆管構造を新たに構築できることをはじめて明らかにした(Schaub JR, et al:Nature, 557:247-251, 2018).

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2018年9月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2018年9月号 Vol.36 No.14
疾患を制御するマクロファージの多様性
マクロファージを狙う治療戦略の序章

佐藤 荘/企画
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