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免疫伝達物質cGAMPのトランスポーターSLC19A1の同定

東北大学・医工学研究科 神﨑 展

cGAMPは,STING(stimulator of interferon genes)系を活性化する細胞内セカンドメッセンジャーである.このcGAMP-STING経路は自然免疫系賦活化を介したがんの免疫療法の重要な治療標的として注目されており,事実,cyclic dinucleotidesなどのcGAMPアナログを用いた治験が行われている.しかしながら,外来投与したcGAMPやそのアナログの薬理機序,特に細胞内への取込機構の詳細は全く不明であった.Luteijn Rら(Luteijn RD, et al:Nature, 573:434-438, 2019)とRitchie Cら(Ritchie C, et al:Mol Cell, 75:372-381, 2019)は,CRISPR-interferenceによるノックアウトアプローチを用いることによりSLA19A1がcGAMP輸送担体として機能することを突き止めた.

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2020年1月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2020年1月号 Vol.38 No.1
iPS細胞のいま
基盤となるサイエンスと創薬・医療現場への道しるべ

山中伸弥/企画
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