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メチローム解析からヒト化のナゾを探る

東京大学大学院 新領域創成科学研究科 中山一大

アンデルタール人やデニソワ人などのすでに絶滅したホモ属の種の全ゲノム情報が得られたことにより,ヒトの特徴の遺伝的基盤を明らかにできる可能性が高まった.ヒトで固有に固定したおよそ30,000の塩基置換やindel(塩基の挿入または欠損)のうち,アミノ酸配列に変化をおよぼすものは100個程度しかなく,遺伝子発現の調節に影響を与えうるその他の非コード領域の変化がヒト化の鍵である可能性が高い.しかし,ゲノム塩基配列の比較のみから部位・時期特異的な遺伝子発現の種間差を計り知るのは困難である.遺伝子発現の調節に影響を与える塩基の変化は,DNAメチル化レベルの変化を介するものがある.DNAメチル化の程度は古代DNAについても次世代シークエンス解析のデータからの復元が可能であるため,ヒト化に寄与したゲノム塩基配列の進化を同定するための有力な手がかりとなる可能性がある.

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2020年10月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2020年10月号 Vol.38 No.16
骨格筋の維持機構を暴き、サルコペニアに挑む!

上住聡芳/企画
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