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針なし吸入ワクチンの新規展開:肺粘膜免疫の誘導

ハーバード大学 マサチューセッツ総合病院 柏木 哲

原体の90%以上は粘膜から侵入することから,粘膜局所での免疫を誘導するワクチンがあれば非常に効果的なはずである.しかし,インフルエンザワクチンにみられるように一般的に不活化ワクチンの筋肉注射で粘膜面の免疫を誘導するのは難しい.近年同定された組織常在性記憶T細胞(tissue-resident memory Tcells,TRM)は,末梢組織に常在し再循環しないCD8陽性記憶T細胞の一集団を形成している.ウイルスなどの細胞内病原体感染細胞を検知すると炎症性サイトカインを急速に発現し,第一線の末梢組織での感染防御に重要な役割を果たしているだけでなく,腫瘍浸潤TRM数がさまざまな上皮性の腫瘍で良好な予後と関連しており腫瘍免疫監視の主力細胞群でもある.

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2021年9月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2021年9月号 Vol.39 No.14
空間トランスクリプトーム
細胞内局在から組織構成まで、遺伝子発現の位置情報がわかる!

沖 真弥,大川恭行/企画
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