太古の地球上で生命はどのようにして誕生したのだろうか? 現在の生命ではDNAが遺伝情報を保存し,そこから転写・翻訳を経て合成されるタンパク質が機能分子としての役割を担っている.しかし,そのような複数の分子種に依存する複雑な系が突然発生したとは考えにくい.これに対して,RNAは情報担体にも酵素(リボザイム)にもなりうることから,RNAこそが初期生命における情報・機能分子だったのではないかという仮説(RNAワールド仮説)が多くの研究者に支持されている.
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DOI:10.18958/6991-00004-0000080-00