めざせ実験の達人-トラブル回避のコツと最新キットで極める!
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めざせ電気泳動の達人
Question

Q20. フォーカスド・プロテオーム解析とは具体的にどうするものなのでしょうか…

Answer
A.前処理によってアプライサンプルを絞り込む(濃縮する)方法と,検出手法を工夫して,ある特性のタンパク質だけを選択的に検出する方法の2通りのアプローチがある.実験の目的に合わせて使い分けよう
アプライサンプルを絞り込む(濃縮する)方法としては,例えば,オルガネラごとに分画して解析する例や,リン酸化タンパク質や糖タンパク質などを濃縮して解析する例,リガンド等を結合させたアフィニティーカラム(樹脂)に結合したタンパク質のみを解析する例,などがある.
ある特性のタンパク質だけを選択的に検出する方法の例としては,ホスホアミノ酸抗体を用いたリン酸化タンパク質の網羅的検出,アセチル化リジン抗体を用いたアセチル化タンパク質の網羅的検出,活性染色による酵素タンパク質の網羅的検出(ザイモグラフィー)などが挙げられる.

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プロフィール

森山先生
森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
<著作>
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