めざせ実験の達人-トラブル回避のコツと最新キットで極める!
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めざせタンパク質定量と染色の達人
Question

Q15. どんな染色法を選んだらいいかわかりません…

Answer
A.解析の目的から逆算して染色法を選ぼう
染色法には一長一短が存在するが,主に検出感度,その後の解析が選択の決め手になる(表).実験の目的をよく考える必要がある.
表 電気泳動後のゲル中のタンパク質染色法一覧
染色方法 目的・用途・特徴 検出機器 検出感度 その後の解析
通常のCBB染色(CBB-R250またはR350) 通常の染色
メタノールや酢酸を使う
肉眼
可視スキャナ
普通 質量分析やin-gel消化可能(できるだけ脱色する方が望ましい)
非溶媒系CBB染色(CBB-G250) 通常の染色でメタノールや酢酸を使わない場合
廃液処理が容易
ゲルの収縮が少ない
色調はやや薄い
肉眼
可視スキャナ
普通 質量分析やin-gel消化可能(できるだけ脱色する方が望ましい)
銀染色(シンプル法) 高感度検出
(タンパク質によっては染まりにくいものがある)
肉眼
可視スキャナ
高感度 脱色可能
銀染色(通常法) 高感度検出
糖タンパク質や等電点ゲルの染色も可能
2D-PAGEに適す
肉眼
可視スキャナ
高感度 脱色可能
銀染色(MSコンパチブル法) 高感度で質量分析などによる同定
2D-PAGEに適す
肉眼
可視スキャナ
高感度 質量分析可能
蛍光染色
(SYPRO Ruby,
Deep Purple,
Flamingo,
Orioleなど)
高感度で質量分析などによる同定
2D-PAGEに適す
蛍光スキャナ
トランスイルミネータ
CCDイメージャー
(試薬によって適切な検出機器を選ぶ)
高感度 質量分析やin-gel消化可能
ネガティブ染色 タンパク質に影響を与えたくない場合(タンパク質ではなくゲルの方が染まる)
ゲルが染まる
ウエスタンブロッティングを行いたい場合
肉眼
可視スキャナ
(黒い紙の上に置いて透明のバンドを検出)
普通
~高感度
質量分析やin-gel消化可能
脱色可能
活性染色可能
ウエスタンブロッティング可能

※ SYPRO Rubyはタカラバイオ社,ライフテクノロジーズ社の製品.Deep PurpleはGEヘルスケア社の製品.Flamingo,Orioleはバイオラッド社の製品.

タンパク質染色の概要定量と染色のQ&A一覧へQ16 染まらないCBB

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プロフィール

森山先生
森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
<著作>
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