めざせ実験の達人-トラブル回避のコツと最新キットで極める!
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めざせウエスタンブロッティングの達人
Question

Q29. リン酸化タンパク質の検出がうまくできません!

Answer
A.まず,ブロッキング剤とバッファーを確認しよう.カゼインやPBSは使っていないか?
カゼインは高度にリン酸化されたタンパク質であるため,一般的にリン酸化タンパク質の検出には不適当である.この場合,カゼインではなく一般的にはBSAを用いることが多い.また,バッファーもリン酸バッファーは抗体反応に干渉する可能性があるため不適当である.通常,PBSの代わりにTBSを用いる.
A.抗体反応促進剤を使ってみよう
CanGetSignalなどの抗体反応促進剤は抗リン酸化抗体の特異性も向上させることも多いので,リン酸化の検出にも有効に使用できる場合がある.

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プロフィール

森山先生
森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
<著作>
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