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【スマホで読める実験医学】日本人の腸内ウイルスコミュニティ
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腸内ウイルスは嫌気性菌を宿主とするため単離が難しく,長年“viral dark matter”とよばれてきた.近年,メタゲノム解析技術の進展により,腸内ウイルス叢の構成や宿主予測が可能となった.日本人を対象とした大規模研究によると,特にcrAssphageが豊富で,年齢や疾患などの因子がウイルス叢に影響した.別の研究では,自己免疫疾患患者でcrAss-like phageやポドウイルス科の減少が観察され,ファージと細菌の相互作用が疾患に関与する可能性が示された.今後は,メタゲノム解析を基盤とした腸内細菌とファージ間の宿主寄生体関係の情報をもとに,個人差や疾患との関連性のさらなる解明が進み,これらの情報を活用した新たな治療法が開発されることが期待されている.
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