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第13回 キャリアパスの作り方(後編)

谷内江 望
10.18958/7863-00033-0006257-00

本連載では,著者(谷内江)が短い(しかしながら現代における)アカデミアでの研究生活の中で見つけてきた豊かに生きるための交渉術,論文・グラント執筆,プレゼン,ジョブハンティングにおける各種テクニックを共有する.

本連載のテキストは,実験医学編集部が著者(谷内江)へのインタビューを元に構成したものを,著者が加筆・編集して確定する形式を採用している.編集部ではインタビューでの雰囲気や感じたニュアンスを優先してテキストを作成しており,その結果,傲慢と思われたり誤解を招きかねない表現で著者も看過している部分があるかもしれないため,ご了承いただきたい.

最終回の今回は,アカデミアを泳ぐためにとても重要だが,説明するのが難しいアイディアを4つ紹介する.1つ目は,ロイヤリティ(loyalty)を持つということ,2つ目はけつをまくる(精神的に居直る)ということ,3つ目は現実歪曲空間を作るということ,そして4つ目はアカデミアにいる者は皆,特権を持っているということである.

シニアの研究者に足をかけつつある私にとって,アカデミアの人間がロイヤリティを持つことの重要性と特権を持っていることを語るのは特に難しい.下手に意図を伝え損なえば,ここに書くことは,私が自分と利害関係のあるジュニアの学生に求めることのように見えてしまうからである.また,私よりシニアの方が見れば,私がどのように彼らとの関係をコントロールしてきたのかばれてしまう(笑).過去に丁寧に伝えようとしたのに間違えてしまった苦い経験もある.面倒くさいので,これらのトピックは書くのをやめようとも思ったが,改めて反芻して,それでも大切なことだと信じられるので,頑張って説明してみようと思う.

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