去年10月号の同コーナーで「NgAgoは第4世代ゲノム編集技術か?」という文章を寄稿した.去年7月に中国・河北科技大学より報告された論文によると,高度好塩性古細菌より同定したArgonaute(NgAgo)タンパク質は,5′リン酸化ssDNAをガイドとしてDNAを切断し,この性質を利用してヒト培養細胞のゲノム編集が可能だと報告した1).もしこれが本当であれば,画期的な新世代ゲノム編集技術である.しかしながら,報告直後からインターネットフォーラムでは追試に疑問が呈されてきたため,再現性に関しては「半年以内に何らかの結論が論文として出てくる」と私は記事のなかで予想していた.
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