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相分離が細胞核の変動を感知してゲノムを再構成するー核質の凝縮が遺伝子制御の原動力となる

埼玉医科大学ゲノム医学研究センター 黒川理樹

-液相分離(liquid-liquid phase separation,以下相分離とする)は,細胞質内の構造やストレス顆粒,パラスペックルなど核内構造体の形成に重要な役割を担うことが知られてきた.今回,高濃度のタンパク質や核酸からなる細胞核の溶液成分と核質(nucleoplasm)の局所的な凝縮,すなわち,相分離が核内の動きを感知して,ゲノムを再構成することが示された(Shin Y, et al:Cell, 175:1481-1491, 2018).これは,遺伝子制御の物質的基礎を提示することになる.

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2019年3月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2019年3月号 Vol.37 No.4
食の機能実効分子のサイエンス
食品が生体に与える影響の理解と制御

國澤 純/企画
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