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bioRχivの普及で研究の評価が変わる?

サイエンスライター 島田祥輔

術誌に発表される前の論文がbioRχiv(バイオアーカイブ)で公開されることが,生命科学・医学分野で増えている.bioRχivは「プレプリントサーバ」とよばれるウェブサイトの一つで,学術誌に投稿する前の論文「プレプリント」の投稿先だ.

プレプリントサーバの最大の特徴は査読制度がないことであり,投稿すれば数日で全文が公開されるという即時性にある.bioRχivではコメントやTwitterへの引用も確認できるため情報交換が活発となり,自身の研究アピールだけでなく,ひいては科学の発展の加速につながると考えられている.「プレプリントの内容をライバルが盗んで学術誌に投稿するのが心配」という不安があるかもしれないが,bioRχivではdoi(インターネット上の電子コンテンツに割り振られる識別コード)が割り振られており,先取性がある.また,多くの学術誌は,公開済みのプレプリントの投稿も受け付けている.

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2019年11月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2019年11月号 Vol.37 No.18
再定義されるタンパク質の常識
古典的なセントラルドグマの刷新と未開拓のタンパク質の世界

田口英樹/企画
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