News & Hot Paper Digest
トピックス

DNAループを押し出すーゲノム高次構造形成の原動力

名古屋大学理学部 坂田凌大,西山朋子

年,ゲノム解析技術の進歩に伴い,原核・真核生物のゲノム高次構造が数キロ塩基対(kbp)の解像度で明らかにされつつある.真核生物の間期核内に存在するTAD(topologically associating domain)とよばれるゲノム高次構造は,配列上遠距離にあるゲノム領域同士が三次元的に近接することで,DNAループ様構造をつくって特定のゲノム領域を区分けし,遺伝子発現やエピジェネティクス修飾,複製などを間接的に制御すると考えられている.このTADと密接にかかわっているのが,SMC(structural maintenance of chromosomes)タンパク質複合体の一つ,コヒーシンである.

.....

本コンテンツの続きをご覧いただくためには「羊土社会員」のご登録が必要です.

2020年3月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2020年3月号 Vol.38 No.4
GWASで複雑形質を解くぞ!
多因子疾患・形質のバイオロジーに挑む次世代のゲノム医科学

鎌谷洋一郎/企画
サイドメニュー開く