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このコーナーでは,本誌コーナー「ただいま後期研修中!」の一部をお読みいただけます.内容は掲載時のものです.

全身を診るリウマチ・膠原病診療
自治医科大学附属病院 アレルギーリウマチ科  高鳥志乃

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1.進路について

研修風景

↑回診前のカルテチェックを行う簑田教授と初期研修のレジデント

私は現在卒後7年目ですが,大学卒業後,直接自治医科大学小児科へ入局しました.2年間小児科研修を行っているなかで,大人も診てみたいという思いが強くなりました.その後内科ローテートをさせていただき,特定の臓器ではなく全身を診たいと思い,リウマチ,膠原病を専門に決めました.現在自治医科大学アレルギーリウマチ科後期研修の2年目になります.リウマチ膠原病は,大学に患者さんがあつまりやすいですから,リウマチ膠原病を専攻した方は大学病院で研修する可能性が高いと思います.自治医科大学は卒業生が大学に残れないため,医局員は大学病院であるにもかかわらず上層部からレジデントまで出身大学がバラバラです.風通しがよく,研修しやすいところではないかと思います.

2.後期研修内容

1年目は主に病棟業務で,後半から宅直当番や他科からのコンサルト当番などを受け持ちます.常に指導医がついており,クールごとに指導医が変わります.指導医ごとに治療方法や考え方の傾向が少しずつ異なり勉強になります.コンサルト当番では難しい症例の依頼もありますが,こちらも自分で診察に出向き,その後で病棟指導医にみてもらうことで考え方や検査の依頼のしかたなどが学べます.外来研修でも,1人で病歴と身体所見をとり,鑑別診断や検査プランなどを考えたうえで指導医に診てもらうというスタイルの初診研修を1年間させていただき,大変勉強になりました.

2年目からは病棟業務に加えて外来で自分の患者さんを受け持つことになりますが,こちらも別の担当の指導医が毎回チェックをし,抜けた検査や治療のアドバイスなどの指導を受けることができます.

また上層部の先生方までの距離が近いことが当科の特徴だと思います.個々の先生のお人柄によるものが大きいとは思いますが,週1回簔田教授とシニアレジデントだけで勉強会を行っていますし,診療業務で困って直接電話をかけてしまうことも多々あります(驚くべきことに,すぐに教授自ら外来ブースに現れ,一緒に診察してくれます).個人的な希望や意見をきいてもらえる機会も多いです.

3.後期研修医,医学生の方へ

ローテートしているうちに気持ちが変わる人はたくさんいると思います.一度進路を決めてしまっても,変更はどこでも可能です.全く異なる科へ卒後5年目,10年目で転科している先生も何人もみています.ですから,そのときの自分の気持ちで進路を決めていいと思います.女性医師の皆さん,リウマチ膠原病科は若い女性患者も多く,女医であることは喜ばれることが多いです.また体力的にも続けることができると思いますので,ぜひとも一緒に仕事をしましょう.

2009年2月号掲載

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執筆者プロフィール

高鳥志乃(Shino Takatori)
  • 平成14年島根医科大学(現在の島根大学医学部)卒.
  • 平成19年から自治医科大学附属病院アレルギーリウマチ科所属.

*無断での転載を禁止します

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