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このコーナーでは,本誌コーナー「ただいま後期研修中!」の一部をお読みいただけます.内容は掲載時のものです.

超音波内視鏡との出会い
愛知県がんセンター中央病院消化器内科  松本和也

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1.なぜこの進路,この病院を選んだのか

研修風景

↑超音波内視鏡検査中.内視鏡を握っているのが私,左隣が指導医の山雄健次先生です.

医師になり4年が過ぎようとしていた1月.目の前の日常診療・研究に躍起になっていた僕に1つの転機が訪れました.内視鏡学会のセミナーで超音波内視鏡の講義を受け,自分自身と地元に足らない技術はこれだ! と思い,そのときの講師が在籍する当院の門を叩いたのでした.また抗癌剤治療に対するマネジメントも整備する必要があると考え,当院を選択しました.

2.後期研修で学んでいること

当院では超音波内視鏡と超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)は全国でも有数の症例数を誇っており,特にこの分野では最新の技術研修ができます.また,当然ながら消化器癌の治験・臨床試験を含めた化学療法に関しても実際的な勉強ができます.消化管領域の透視・内視鏡検査,肝胆膵領域の画像診断,内視鏡的粘膜下剥離術(ESD)や胆管ステント術などの内視鏡治療も1からたたき直してもらっています.国内外を問わず学会発表や論文作成の機会も数多くあり,とにかく求めれば倍返しに近いくらい際限なく多くのことを経験させてもらえる施設です.これを読んでおられる先生方のやりたいこととマッチすれば,当院はこのうえなく良い研修施設だと思います!

また癌・非癌を問わず厚生労働省の斑会議にも頻回に参加させていただき,新しい治療指針・ガイドラインがどのようにして作られるのかを目のあたりできたのは,大きな収穫でした.

3.初期研修医へのアドバイス

このコーナーに執筆させていただくには,少し(?)年をとり過ぎた感のある僕からのアドバイスは,「いつからでもやり直しはきく」「一度は思いっきりやりたいことをやってみよう!」ということです.学生時代の不勉強もあって,お世辞にも自分自身が初期研修医の頃に優秀であったとは思えません.ただ初期研修医時代から現在まで,「できる限り多くの人を救いたい」という思いで診療に従事してきました.そういう思いでとり組んでいると,先輩・同期・後輩も自然と力を貸してくれて,ずいぶん助けられたものです.当院で研修してみて,それは地元でなくとも,どこに行っても一緒だと感じています.現在,もしくはこれから先,いろんな壁にぶつかり,打ちひしがれ,そこから逃げたくなることもあるかと思います.でもそこを乗り越えるとさらに自分自身も成長し,また新たな輪が広がっていくと思います.今がうまくいかなくても,「いつかこれをやってみたい!」という思いを忘れずに頑張ってください.やる気さえあれば,どこの施設だって皆さんは歓迎されますよ!

2009年6月号掲載

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執筆者プロフィール

松本和也(Kazuya Matsumoto)
  • 1999年鳥取大学卒業.同年4月より同大学附属病院で初期研修開始.
  • 2000年4月より公立豊岡病院勤務
  • 2002年4月より鳥取大学医学部附属病院勤務
  • 2008年4月より愛知県がんセンター中央病院消化器内科勤務

*無断での転載を禁止します

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