本コンテンツは,実験医学同名連載(2017年8月号〜)からの転載となります.バックナンバーのプレゼント応募は終了しておりますが,パズルのみお楽しみいただけるようになりました(本文の文章は掲載時のままになっております).
第107問のこたえ

先月の『コロニーの謎』は楽しんでいただけましたか? コロニーの生えたプレートや化学物質の構造式などがあり,どこから手を付けていいのか,悩ましいところだったかと思います.まずは,並んでいる構造式については,生物系の研究者なら誰しもが知っているのではないでしょうか.個々の名称についてはさておき,アミノ酸の構造式だとひと目でわかるかと思います.また,A&Bの“&”は,“AとBの共通部分”ということに気づくと,一気に解き進められるのではないかと思います.例えば,A&Bに注目すると,AとBのプレートを重ねて,共通する位置にあるコロニーに印をつけていくと「K」の文字があらわれます.あとはこの「K」と,構造式との関係について考えると,この構造式はLysineで,1文字表記が「K」だということに気づくかと思います.同様に,A&CはSerineの「S」が現れることも確認できます.プレートの脇についている赤いマークにあわせてA〜Cの図を回転させてください.これに気をつけるとB&Cでは「Y」の文字が現れます.最後に,「Y」の1文字であらわされるアミノ酸Tyrosineに対応する構造式を探して,「④」が答えとなります.
先月号のパズルにも使った,アミノ酸の1文字表記は生命科学者の共通知識ということで,本連載でも何度かパズルのネタに使っています.アミノ酸20種に対して,アルファベットは26文字なので,1対1に対応させるのは簡単そうですが,アミノ酸の頭文字だけで当てていくと同じ文字が被ってしまうので,頭文字以外の文字を工夫して付けていくということになったのでしょう.PhenylalanineのFやArginineのRなどは発音から来ているのかなとか,TyrosineのYは2文字目かな,などと想像できますが,Aspartic acidのDやGlutamic acidのE,TryptophanのW,LysineのKなどは,なぜこれらになったのかは,ぱっと見にはわかりません.LysineはLの近くで使われていないアルファベットを探してKになったという説もネット上では出てきますが,今となっては真相は闇の中なのかもしれません.パズルの世界で1文字アルファベット表記といえば,正方形を5つつなげたペントミノという12種類の図形が思い浮かびます.まっすぐ5つつなげたものは「I」,十字につながったものは「X」など,形から想起されるアルファベットが図形の名前としてあてられているのですが,鈎形の図形のうち一つは「L」,もう一つは「V」など,工夫が感じられたりもします.興味のある方は「ペントミノ」で検索して,名付けの妙を楽しんでみてください.
今月はここまで,来月のパズルもお楽しみに!







